『リノベーション・オブ・ザ・イヤー2021』も終わり、次年への高みへ!
年末となり、今年を振り返り「今年もダイエット成功しなかったな~っていうか、増えてる( ゚Д゚)!」と思ったみなさま、こんにちは。ラフィットのトクザトです。
師走と言われる12月。あっという間に過ぎていきますね。「ブログUPしなきゃ」って思うと、前回の更新から1ヵ月も経っていたなんて…。今月は本当に多忙でした。思えば7日に開かれた『リノベーション・オブ・ザ・イヤー』から2週間。みなさまに感想をお伝えできてませんでした(^_^;)
僕らの今年の最初に掲げた目標のひとつが 『リノベーション・オブ・ザ・イヤー』 へのエントリーだったんです。ノミネート選出は来年の目標としていたのですが、まさか、今年叶うなんて思ってもみませんでした。みなさまの応援があってこそのことなので、とてもありがたいなって思いました。
しかし…そうなると少しだけ…ほんの少しだけ欲が出てきたんですよね。「何か結果を残したい…」と。
年々、レベルが高くなっているこのコンテスト。何らかの審査員からの評価をもらえたのなら、少なからず僕らがやっていることや今までやってきたこと、関わったお客様の誇りや工事を一緒にやっている専門業種の仲間への労いだったり、また、僕らの仕事(生き方)を理解し、いちばん応援してくれる家族へ結果を持って感謝を伝えたいって思えてきたんです。しかし、結果は毎週金曜日に弊社から送られてくるLINEで報告したとおり、残念ながら受賞とはなりませんでした(T_T)
今年の総合グランプリは熊本の「HASSENBA~災害から災凱へ」が受賞しましたが、前評判から物凄いプロジェクトを熊本でやっているということを耳にしていましたし、予想通り受賞を果たしました。
この案件は熊本県人吉市で起こった豪雨災害による球磨川の氾濫で街全体が被災され、建物や道路といったライフラインだけじゃなく、人の心(精神)まで壊してしまうほどの災害でした。
球磨川は船で楽しむ急流下り(川下り)が有名で、観光レジャーも盛んな場所でした。しかし豪雨災害により、いとも簡単に今までの平穏な生活が壊され、経済的にも精神的にもここで暮らす人たちの不安や恐怖は想像を絶するものだったと思いますし、今でもまだその思いは続いていると思います。穏やかで誇りに思っていた球磨川がまさかこんなことになるとは思ってもみなかったはずです。
そんな球磨川を憎まず、元の観光レジャー施設を超える新しい『発船場』にし、ここで暮らす人たちを元気づけたいと立ち上がったのが球磨川くだり株式会社の瀬崎社長。その思いを胸に「世界があこがれる九州をつくる」を掲げる株式会社一平ホールディングスの村岡社長と、熊本のリノベーション会社でリノベーション協議会熊本支部長であるASTERの中川さんに復興事業の相談をしたそうです。そこで、建物の設計は建築リノベーション界のトッププレイヤー、北九州市のタムタムデザインの田村さんと本田さんに依頼し、ブランディングは地元熊本を知るPREOの古庄さんというメンバーでこのプロジェクトが進んでいきました。その完成がコチラ。
なんとこのプロジェクト、企画から1年というありえないスピードで完成したとのこと。オブ・ザ・イヤーの会場で、中川さんや田村さんに「どうすれば、こんな短期間で完成するんですか?」と尋ねたところ、「関わっている職人、みんなが『俺たちが被災された方を元気づけなきゃだれがすんね~!なんとしてもやっちゃる!』と思いがひとつにならなければできなかったんです。大工さん始めみんなに感謝です。」と言ってました。この話を聞き、『リノベーションの力の凄さ』を改めて感じたんです。
豪雨や津波、震災などで被った被害を復興するには、更地にして新しく整備していくほうが経済的に費用が掛かっても、都市計画上、行政としてもやりやすい。しかし、そこで暮らしていた人たちの生活や思い出は一掃され、そこの目に見えるものや文化が残らないまま、今生きている人だけの記憶に残り、無機質な新しいデザインの街と化していく。それが、本当にそこで暮らす人たちの幸せなのだろうか。そのことをリノベーションなら可能にしてくれる。新築では残せないものがリノベーションならできるんだってことを日本全国に発信したHASSENBAプロジェクトだと思いました。
もちろん、被害にあった建物の復旧なので、構造やデザインもより高い技術が必要となります。なので、僕ら建築技術者はこれからもっと人々に寄り添った社会形成を担うために勉強し、努力していかなければいけないと思います。リノベーションをただのデザインで終わらすのではなく、やはり僕らの仕事は人の生命や財産を守ることが再前提です。それを忘れずにこれからも高みを目指していきたいと思います。
アーキラボ ラフィットは“あなたらしい暮らし”をデザインだけでなく、“住みごこちから想い”までを大切にいたします。
今回のリノベーション・オブ・ザ・イヤーでは、僕らがエントリーした1000万円以上の部門でのグランプリ受賞はならず、審査員特別賞も頂くこともなく幕を閉じました。僕は「まあ、そうだよな」って思う反面、前述した僕らを応援してくれた方たちへ申し訳なく思い、なにより5年前から僕を信じてついてきてくれたカデカルに謝りたいという思いが込み上げ、「こんなに悔しい思いするなんて思ってもみなかった」とカデカルに伝えました。すると彼女から言われたことは「そう思うなら、次があるってことだよね。嬉しいな~」と。彼女のなかで僕は“全国の舞台に上がれたこと”で満足してるだろうなって思っていたそう。だからすぐに「また、始まったね。来年も頑張ろうね!」と言ってくれました。
本当に僕は人に恵まれているな~と思いました(相変わらず、新らしい社員は増えませんが(^_^;))。
来年こそ表彰台へ上がれるよう頑張りますので、引き続き、みなさまの応援宜しくお願いします('◇')ゞ(ちなみにタムタムデザインは前人未踏の総合グランプリ3度目の受賞でした!)
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。